唾液とエイジングケア


唾液には口内の健康だけでなく、全身の健康、アンチエイジングにも関わっていることがわかってきています。

QOL(Quality of Life)の向上と唾液の関係

唾液にはアンチエイジングの嬉しい効果がありますが、中でも注目すべきは活性酸素を除去する効果です。活性酸素は老化、がん、シワ、シミ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因になるとされています。活性酸素は年齢とともに増加し、ストレスや食品添加物の摂取などでも増えるとされていますが、唾液をしっかりと出すことで活性酸素を減らすことができます。
また、唾液にはEGF(上皮成長因子)とNGF(神経成長因子)のホルモンが含まれます。EGFは皮膚の若返りに、NGFは脳を活性化し、脳の老化を防止したり若返らせる効果が期待できます。
この他にも唾液には口臭や歯周病、虫歯予防と口内の健康に役立っていることはもちろん、感染症予防にも大いに役立っています。

唾液分泌を促す口まわりの筋肉の鍛え方

唾液分泌を促すための口まわりの筋肉と鍛え方です。
口まわりの筋肉を使うので、鼻呼吸をして行いましょう。

 

【1】あっかんべー体操

  1. 視線は上を向きます。
  2. 口から息を吐きながら、舌をできるだけ下に出します。
  3. 吸う息で舌を戻します。

※5セット行いましょう

 

【2】ぺこちゃん体操

  1. 上の歯が8本見えるように口角を上げ、右端から舌を上向きに出します。
  2. 口角を上げた状態を保ちながら、舌をゆっくりと左に移動させます。

※6往復しましょう

 

【3】たこの口体操

  1. 口をたこのようにしっかりとすぼめて突き出します。
  2. 唇の中心を小さく開けたまま上を向いて10秒キープします。

※2セット行いましょう

 

【1】~【3】までの体操を朝と晩2回行うとよいでしょう。
そして、唾液の分泌を促進する一番簡単な方法は食べ物をゆっくりとよく噛むこと。よく噛んで唾液腺を刺激すれば唾液分泌が促進されるだけでなく、噛むことで脳が刺激を受けて、脳機能のアップも期待できます。

まとめ

唾液分泌を促して、QOLを向上させましょう。

唾液と歯の関係


私たちが自然と分泌している唾液は、口の中の健康と密接に関係しています。今回は唾液のpHとその役割について説明します。

唾液のpHバランスと歯の関係

唾液のpHは平均7.0前後の中性です。唾液中のpHは炭酸塩やリン酸塩によって一定に保たれていて、唾液は口腔内pHの調整をしています。これをpH緩衝作用と言います。
このように唾液自体は中性ですが、私たちは食べ物を食べたり、飲み物を飲んだりすると食べ物や飲み物の酸などにより、口の中が酸性に傾きます。口の中が酸性になると歯からミネラル成分が溶け出しやすくなり、虫歯になりやすくなります。
しかし、食べ物を食べた後でも唾液は口の中を洗浄、希釈し、口の中を酸性から中性に戻してくれる役割があります。唾液の作用で飲食後も約40分で元のpHに戻り、歯の成分も戻ると言われています。

pHを中性に近い状態でキープするには

飲食をしても通常であれば唾液の働きで口の中のpHが中性に保たれますが、食事の回数が多い人や間食が多い人は口の中が酸性の状態が長くなります。それは、唾液の働きによってpHが中性に戻る前に飲食をしてしまうからです。(もしくは中性に戻っていてもすぐに酸性になってしまう)
口の中のpHを中性に近い状態でキープするには、食事の回数を守る、間食を減らすことが大切です。特に砂糖を含む食品は口の中が酸性になってしまうので、おやつで甘いお菓子などを好んで食べる場合は注意が必要です。
さらに口の中を中性に保つためには、唾液の分泌量を増やすことも重要です。食事をする時は食べ物をよく噛んで、唾液の分泌を促すようにしましょう。
また、唾液は寝ている間には分泌がほとんどなくなってしまうので、寝る前の間食は特に注意をしましょう。寝る前に間食をすると一晩中、口が酸性の状態になり、虫歯ができやすくなります。

まとめ

口の中をできる限り中性に保つことが虫歯予防の秘訣です。間食をだらだら食べたりすることなどは避け、食事はよく噛むようにしましょう。

唾液を増やすには

口の中を潤すだけでなく、抗菌、免疫、消化など重要な役割を持つ唾液。今回はそんな唾液についてお話ししたいと思います。

赤ちゃんのよだれが多い理由

生まれたての赤ちゃんはよだれが多い訳ではありません。赤ちゃんの唾液腺が発達するのは生後4ヶ月〜5ヶ月頃。その後、離乳食が始まる生後5ヶ月〜6ヶ月頃から消化を助けるために唾液の分泌量が増え始めます。それではなぜ赤ちゃんはよだれを流すのでしょうか。大人は自然と唾液を飲み込んでいますが、赤ちゃんは飲み込む力が未熟だからです。よだれの量は個人差があり、多くても少なくても心配はありません。少ない赤ちゃんはよだれを上手に飲み込んでいるのでしょう。よだれは一般的に2歳を過ぎる頃にはおさまります。

どんな時に自然と唾液が増えるのか

  • 噛む
    噛むことは唾液腺を刺激して唾液の分泌を促進します。食事の時にしっかりと噛むことで唾液を増やすことができます。また、ガムを噛んでも唾液を増やすことができます。
  • 舌を動かす
    舌を動かすと唾液腺の舌下腺や顎下腺が刺激されるので唾液が出やすくなります。
  • 酸っぱいものを食べる、見る
    梅干しやレモンなどの酸っぱい食べ物を食べると唾液が多く分泌されます。どうして唾液がたくさん出るのでしょか。それは、酸っぱい食べ物は酸性で、「酸」は歯を溶かす原因になりますが、これを防ぐために唾液をたくさん分泌し口の中をアルカリ性にするためです。また、酸っぱいものを見ただけでも条件反射で唾液を分泌し、酸によって歯が溶けるのを防ぎます。

唾液の成分

唾液の99%以上は水分、1%未満には私達の体に役立つ様々な成分が含まれています。一例として、傷の修復をしてくれるヒスタチン、抗菌作用のあるリゾチーム、分泌型免疫グロブリンA、初期の虫歯を修復するハイドロキシアパタイトなどが含まれています。

<まとめ>

食事はよく噛み、舌を動かすことを意識するなど、唾液の分泌を促すようにするとよいでしょう。