初期虫歯を修復する「歯の再石灰化」

虫歯予防に大きく役立つ「歯の再石灰化」のメカニズムや促進方法をご紹介します。

初期虫歯と再石灰化の関係

虫歯は口の中のミュータンス菌が作る酸によって歯のカルシウムを溶かし、穴をあける病気ですが、いきなり歯に穴が開くわけではありません。歯に穴が開く少し手前を「初期虫歯」と呼び、口の中が酸性になり、歯が溶ける「脱灰」という現象が起こります。この段階であれば“再石灰化”によって虫歯を治すことができます。
再石灰化とは、脱灰で溶かされた歯の表面を、唾液に含まれているリンやカルシウムがエナメル質の結晶を新しく形成し、歯の表面に戻してくれる現象です。私たちの口の中では、脱灰と再石灰化が繰り返し行われていて、酸性の時間が長いと再石灰化が間に合わず、歯に穴が開く虫歯に進行していきます。

再石灰化を促すために気をつけること

再石灰化がきちんと行われていれば、虫歯が進行することもありません。それでは、再石灰化に大切なことは何でしょうか。次に再石灰化を促すためのポイントをいくつかご紹介します。

  • 歯ごたえのある物を食べる
    食べ物を噛むことで唾液の分泌が促進されるので、歯ごたえのある物を食べると、再石灰化にも有効です。
  • 食後にキシリトールガムを噛む
    食後にキシリトールガムやシュガーレスガムを噛むと唾液の分泌を促進します。
  • フッ素を利用する
    フッ素はエナメル質を強くし、細菌の活動を抑え、再石灰化を促進させる働きがあります。フッ素が入った歯磨き粉やうがい薬を使って、虫歯予防に役立てましょう。
  • ダラダラ食べや間食を控える
    食後の口の中は酸性で、30分ほどは脱灰が盛んに行われています。ダラダラ食べていると脱灰が長時間続くことになり、頻繁に間食をしても脱灰が起こりやすくなるので、ダラダラ食べや間食を控えましょう。

<まとめ>

歯の再石灰化が上手く行われていれば、深刻な虫歯になることもありません。再石灰化を意識して、虫歯予防を行いましょう。


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歯によい食べ物で虫歯予防

歯の健康によい食べ物にはどんなものがあるのでしょうか。歯によい食べ物を知っておくと、虫歯予防にも役立ちます。

歯の健康によい食べ物

歯によい食べ物は、歯によい栄養素を含む食べ物と考えてよいでしょう。歯の原料となるカルシウム、エナメル質を強化するビタミンA、象牙質のつくるビタミンCを含む食べ物は歯を強くする食べ物です。特に永久歯が生えそろう時期までの成長期のお子さんには、意識的にカルシウムを含む食品を食べさせるとよいでしょう。

<歯の原料となるカルシウムを含む食べ物>
牛乳、乳製品、小魚、桜えび、大豆、干しひじき、ごま、小松菜など
<エナメル質をつくるビタミンAを含む食べ物>
かぼちゃ、人参、レバー、卵、うなぎなど
<象牙質をつくるビタミンCを含む食べ物>
レモン、みかんなどの果物、ピーマン、パセリなど

また、歯の清掃をしてくれる“清掃性食品”もおすすめです。間接清掃食品は唾液が出やすい食品です。唾液は食べ物の停滞と酸性化を防いでくれるので、虫歯予防に役立ちます。直接清掃食品は繊維の多い食品で、噛むことで歯や粘膜の表面が清掃され、顎の発達も促します。

<唾液が出やすい間接清掃食品>
梅干し、酢の物など
<繊維が多い直接清掃食品>
ゴボウ、人参、レタス、セロリなど

虫歯になりにくいおすすめのおやつ

おやつの時間を楽しみにしているお子さんも多いと思います。「おやつは歯に悪いからダメ」と、楽しみを奪ってしまうのではなく、歯の健康を考えた虫歯になりにくいおやつを選ぶとよいでしょう。

<砂糖をあまり使っていないお菓子>
あられ、おせんべい、クラッカーなど
<歯にくっつかないもの>
ヨーグルト、プリン、ゼリーなど
<すぐに食べ終わることができるもの>
果物、チーズ、ナッツ類など

また、おやつは時間を決めて、食べた後は歯磨きをするのが理想です。もしも歯磨きがむずかしければできない場合は、水やお茶を飲むだけでも虫歯予防につながります。

まとめ

今回は歯によい食べ物とおやつをご紹介しました。毎日の食生活に取り入れて、歯の健康を維持しましょう。


【参考】
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歯周病と食習慣

歯周病は生活習慣病の一つであり、毎日の生活習慣は歯周病の発症や進行に大きく影響します。
今回は、歯周病と食生活、食習慣の関係について見ていきます。

和食料理のイメージ画像

栄養バランスに配慮、糖質の多い食事や間食に注意

歯や歯茎、歯を支える骨を含めて私たちの体は毎日食べるものからできています。
また、口の中の環境も、日々食べるものの影響を大きく受けます。
だから、もしこれまで何を食べるかということにもし無関心であったなら、関心を持つことに少しずつ慣れていくといいですね。

歯周病になりにくいオススメの食生活

  • 以下のものが多め
    野菜、特に緑黄色野菜、小魚、海藻、大豆、ゴマ、たんぱく質
  • 主食は、パンなら全粒粉、ご飯なら玄米や雑穀米を適量
  • 砂糖たっぷりの甘い物(飲み物含め)やスナック菓子は少なめ
  • 血糖値を急激に上げる食べ方(食事の際真っ先に炭水化物を多量に食べる等)をしない

以前「歯周病と糖尿病 〜健康長寿につながる歯周病の治療と予防〜」で書いたように、歯周病と糖尿病は深く関係しています。糖尿病の予防/改善につながる食生活や生活習慣を心がけることにもつながります。

歯周組織の抵抗力を高める栄養素

歯周組織はコラーゲンでできています。
コラーゲン生成に必須である

  • たんぱく質
  • ビタミンC

をきちんと摂取して歯茎の健康を維持、歯周病の予防・改善しましょう。
ビタミンCは抗酸化物質なので、コラーゲンの生成だけでなく、免疫力を上げて歯周病を予防/改善するのにも役立ちます。

また、歯や歯を支える歯槽骨の維持に必要な栄養素、

  • カルシウム
  • マグネシウム
  • ビタミンD、K

もしっかり摂るようにしましょう。

一方、血中の「ホモシステイン」という物質の濃度を上げないようにする必要があります。ホモシステインはコラーゲンの働きを抑制し、歯周組織や骨の質を低下させてしまうからです。ホモシステインを減らすためには、

  • B6、B12
  • 葉酸

といったビタミンB群をしっかり摂るようにしましょう。

よく噛んで食べること

小さい頃から度々聞いたことがあるかもしれません。
ではなぜ、よく噛んで食べることがいいのでしょうか。歯周病という側面から考えて見ましょう。

唾液には口の中で素晴らしい役割をたくさん担っています。例えば、

  • 消化を助ける
  • 抗菌&殺菌力で口中を洗浄
  • 骨や歯の成長発達を促す
  • 口中のPHを中性化
  • 歯の再石灰化を促進

など。

よく噛むと、唾液がよく出ます。すると、これらが総合的に作用して、結果的には歯周病予防、全身の健康へとつながるのです。

なお、よく噛むことは認知能力や記憶力の向上、ストレスの緩和にもプラスに働くなど、メリットがたくさんあります。

まとめ

歯周病にならないために、または歯周病を改善するために必要なことについて、今回は食生活・食習慣という観点からご紹介しました。
いきなり全部実行するのは大変です。
長く続けられるように、少しずつ、できることから実践していきましょう。


【参考】

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