歯周病と糖尿病 〜健康長寿につながる歯周病の治療と予防〜

「歯周病と糖尿病」のイメージ画像、歯磨き粉を乗せた歯ブラシの写真

健康長寿につながるとして、歯周病の治療や予防が近年注目を集めています。
歯周病は重症化すると歯が抜けてしまう怖い病気で、日本人の多くが患っています。その影響は、口の中だけでなく、糖尿病や肝臓病、心臓病といった全身の疾患に及ぶことがわかってきました。
今回は、糖尿病と歯周病の関係について見ていきます。

「歯周病→糖尿病」の関係

歯周病が糖尿病に与える影響については1960年代から既に一部の歯科医師らにより指摘がありましたが、1990年代以降な報告やデータが豊富になり、近年研究が一挙に進みました。

歯周病菌は炎症の起きている歯茎から血管内に侵入し、全身に回ります。細菌はやがて死滅しますが、産生された毒素は残ります。その毒素はインスリンの産生や働きを妨げ、血糖値が上がってしまうのです。

特に2型糖尿病の場合は、歯周病の治療でインスリン抵抗性が改善すること等が多数報告されています。糖尿病患者で歯周炎を伴っている場合は、歯周炎の改善が必要なのです。

「糖尿病→歯周病」の関係

糖尿病になると体の抵抗力が低下して、様々な病気にかかりやすくなります。糖尿病は合併症が怖い、と言われるのはそのためです。糖尿病になると感染症にもかかりやすくなるため、糖尿病の人は健康な人よりも歯周病になりやすくて進行しやすく、しかも治りにくいのです。

糖尿病になると唾液の分泌量が減るケースもあり、それが口の中の自浄作用低下を引き起こし、歯周病になりやすい環境を作ってしまうこともあります。また、血糖値が高いと歯茎等歯の周囲組織の破壊が進みやすく、歯周病の進行につながります。

糖尿病で歯周病の場合は、糖尿病の治療はもちろん、血糖値のコントロールや生活習慣の改善も、歯周病治療と同時に行っていく必要があるのです。

全身の健康を支える“口腔環境”

このように、歯周病と糖尿病は双方向に影響し合っています。
適切に処置を行わないと負の連鎖に陥ってしまいますが、歯周炎のコントロールが糖尿病改善につながる可能性は大いにあります。
歯周病を口だけの病気とは思わず、全身の健康を支える基本として「口腔内の環境」を整えていきましょう。


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