歯周病と骨粗鬆症

「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」という病気をご存知の方は多いと思います。
ですが、歯周病と骨粗鬆症に深い関係がある、ということをご存知の方は、さほど多くはないかもしれません。
今回は、歯周病と骨粗鬆症の関係についてのお話です。

骨粗鬆症とは

骨粗鬆症とは、骨の強度が低下して骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。

骨も他の組織と同じように、新陳代謝を繰り返しています。
骨の形成と吸収が常に行われてバランスを保っていますが、このバランスが崩れて骨の吸収が形成を上回ると、骨量が減少していきます。その結果、骨がもろくなり骨折しやすい状態になるのが、骨粗鬆症です。

骨粗鬆症の歯周病への影響

骨粗鬆症は、歯周病を進行させる一因と考えられています。

「歯周病=歯茎の病気」、と思うとわかりにくいかもしれません。歯周のお手入れが行き届かないと、確かに歯茎が炎症を起こして腫れたりします。

しかし歯周病が進行すると、歯を支える土台である骨(歯槽骨)の破壊が進んで歯を支えられなくなり、最終的に歯が抜け落ちます。つまり歯周病は、骨の病気と言えるのです。

骨粗鬆症の人は、口まわりの骨量も少ない傾向があります。歯槽骨の骨量が減っていると、歯周病による歯周組織の破壊が進みやすく、そのために歯を失いやすい状態と言えます。

40代以降の女性は特に要注意

女性の骨粗鬆症発症率は、男性のおよそ3〜4倍と言われています。閉経後は特に要注意で、高齢女性の骨粗鬆症発症リスクはとても高いのが現状です。

女性ホルモンの「エストロゲン」は、骨を形成する「骨芽細胞」の働きを活発にして、骨から必要以上にカルシウムが溶け出さないように働きます。またエストロゲンには、歯周組織の炎症を抑える作用もあります。

女性はこのようにエストロゲンによって二重に骨粗鬆症から守られているのですが、40代以降エストロゲンは減少し、さらに閉経後には激減するため、骨量が急激に減少することも珍しくありません。男性も骨粗鬆症になりますが、女性は男性に比べて圧倒的に発症しやすく、より注意が必要です。

近年は、ダイエットや運動不足等で骨形成が十分にできないまま成人した人や、骨形成に必要な栄養が不足している人も増えており、若くても油断は禁物です。

終わりに

骨粗鬆症にならないよう生活習慣に気をつけることは、歯周病の進行阻止にもつながります。

  • カルシウムをしっかり摂取。目標:1日800mg!
  • ビタミンDもしっかり摂取。目標:1日5.5μg!
  • 運動と日光浴を適度に。

このようなことを習慣にして骨粗鬆症の予防、歯周病の進行予防につなげていきましょう。


【参考】
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●外部リンク
厚生労働省 e-ヘルスネット